
“家族だけの供養”が主流に
事業を行っていた場合や仕事上多くの人と付き合う場合(社葬等)を除き、お葬式は小規模なものが求められる時代になりつつあります。
“家族葬では成仏出来ないのでは?”と考える方も一定数いらっしゃるようですが、多くの仏教は「葬式は成仏のためではなく、お別れの儀式」という見解を示しておりますので、故人の希望や残されたご家族が無理のない範囲で執り行うのは自然の流れです。
当サイトでは「はじめて葬儀を行う場合」を想定し、葬儀の流れや基礎的知識について分かりやすくまとめておりますので、これから喪主をお務めになる方の少しでもご参考になれば幸いです。
時代と共に変化する“葬儀”
葬儀とは、亡くなった方を弔う祭儀のことをいいます。
悲しみ、感謝、慈しみ、憐れみ…
様々な思いが交錯する「お葬式」ですが、この祭儀の在り方が時代と共に変化しつつあるのはご存知でしょうか。
大々的に行われることが一般的であった葬儀ですが、近年では「家族葬」「1日葬」といった小規模なものを望まれるようになっています。
理由としては以下のようなものが考えられます。
少子高齢化社会

近代日本では、子供が減り老人が増える「少子高齢化」が顕著に表れています。
故人が高齢という事で同世代の方々が参列出来ないことや、遺族が高齢であり、大規模なお葬式が体力的にも厳しいという理由から小規模な葬儀が求められる事が多くなっています。
熟年離婚の増加

熟年離婚により単身世帯となる高齢者が増えつつあり、元配偶者のご家族にお声がけをしないという理由から、1日葬や家族葬を望む方が多くなりました。
この場合、故人とご子息・ご息女及びそのご家族だけの10人前後の葬儀となるケースがほとんどです。
都会に住む方が増えた

仕事の都合、通院のため、家族との同居のため…
理由は様々ですが、晩年を迎えてから都市部に住まいを移す方が増えています。
都会は特に人との繋がりが希薄であり、ご近所付き合いや隣人間の繋がりがほとんどありません。
そのため、遠方から来てもらうのが申し訳ない、という理由で故人が小規模な葬儀を希望するケースが増えました。
金銭的理由

一般的には60歳に定年退職を迎える日本の雇用制度ですが、年金の受給は68歳からとなっており、無収入の期間は8年にも上ります。
仮に生活費が月に20万円と仮定すると1年間で240万円、8年間で1,920万円が必要となる計算です。
老後の蓄えを残すために、費用が掛からない「小さなお葬式」が望まれる傾向にあります。
一般葬と家族葬の違い

最近良く耳にするようになった「家族葬」ですが、従来の葬儀(一般葬)とはどのような違いがあるのでしょうか。具体的には、以下の通り違い及び利点があります。
葬儀費用が安い
平均120万円といわれる葬儀費用ですが、こちらはあくまでも全国的な平均値であり、都内や各都市部内に限定すると150万円程度にまで上がると考えられています。
また、集まった方々へのお食事代やお飲み物代として一人数千円程度が別途必要になりますので、大規模ですと200~300万円に上ることもめずらしくありません。
家族葬の場合は、規模にもよりますが30~50万円が相場となっておりますので、一般葬に比べると100万円近く安い計算です。
時間の違い
一般葬の場合、参列された方全員がご焼香した上でお別れを述べることや、一人一人に挨拶をする都合上、必然的に2~3時間を要します。
さらに、開始1時間前から受付を行う上に式が終わった後は参列者同士でお食事をすることがほとんどですので、ほぼ1日掛かりと言っても過言ではありません。
家族葬の場合であれば、挨拶やお食事会等は省略できますので、式自体は30分~1時間程で完了します。
精神的に辛い時に数十~数百人の方の移動の手配からお食事までのお世話を行うのは非常に大変ですし、身体的な負担を軽減することが出来るという利点があります。
「自宅葬」という選択肢も
一般葬の場合、使用する式場は数十人から数百人が入れる規模の式場でなければなりませんが、家族葬の場合には自宅を使用する「自宅葬」という選択肢があります。
小規模に執り行うことができるため、費用掛からない上に近親者のみでお別れすることが可能です。
また、一般的なお葬式と比べて「形式に捕われない」「宗教的観点を重視した」等の葬儀が可能であり、より故人の個性を重視できるという特徴があります。
家族葬を扱う葬儀社


※料金は全て税込価格です。
少子高齢化により、お亡くなりになる方の数は年々増加しています。
葬儀への考え方が変化しつつある中、“家族葬”“一日葬”“自宅葬”といった小規模なお葬式を扱う葬儀社が増えています。
そのため、費用を重視した葬儀社、宗教・個性を重視した葬儀社、時間を掛けない葬儀社といったように、希望する葬儀の種類や内容によって選ぶことも可能になりました。
家族葬を扱う葬儀社ですと、以下の5社が特に人気を集めています。
11.9万円から出来る葬儀
「小さなお葬式」

家族葬を扱う葬儀社の中で今最も注目を集めているのが「小さなお葬式」です。
社名の通り“小規模な葬儀”を専門に取り扱っており、最大限まで価格を抑えた料金が多くの利用者から支持を獲得しています。
“言い値”と言われることが多かった葬儀費用ですが、内訳をしっかりと開示した透明性も兼ね備えた家族葬の第一人者ならぬ第一人社と言ったところでしょうか。
料金は税別11.9万円~と、非常にリーズナブルであり、故人や残されたご家族の希望に沿う形で葬儀を執り行うことが可能な葬儀社です。
亡くなった父の遺言により、葬儀は近親者のみで行うことになりました。
はじめて喪主を務めることになり、右も左も分からない状態でしたが、スタッフ様が分かりやすくエスコートしてくださりましたので、なんとか無事終えることができました。料金は非常に安かったですが、決して質が悪いわけではありません。
父も満足してくれていると思います。

多彩な選べるプラン
「よりそうのお葬式」

「よりそうのお葬式」は、式を行わず火葬だけを行う(火葬式)、通夜を行わない葬儀(1日葬)といった多彩なプランが人気の葬儀社です。
多くのプランが用意されておりますので、 “故人やご遺族が葬儀を希望されていない”“遠方から人が集まるため1日で葬儀を済ませたい”といった様々なケースに対応しています。
また、直葬プランの場合ですと税別11.3万円~という非常に良心的な価格設定であり、葬儀費用のお手盛りや詐欺等の心配がありません。
非常にシンプルかつ分かりやすい料金設定でありながら質の高いサービスを提供する葬儀社と言えるのではないでしょうか。
現在病気のため生活保護を受給しております。
先日妻が無くなり、どうすれば良いのか思案に暮れていたところ「よりそうのお葬式」様のホームページを拝見しました。恥ずかしながら貯金があまり無いため、葬儀費用を出来るだけ安く抑えたくご相談したのですが、お見積書を見ると合計額はなんと「0円」。
なんでも生活保護を受けている場合、市区町村から補助金が出るため負担額が無くなるそうなのです。申請等も全て行ってくださり、大変感謝しております。
私と娘家族だけの小さなお葬式でしたが、最後にきちんとお別れが出来て良かったです。

わかりやすく丁寧なサービス
「やさしいお葬式」

「不安を全て解消してから依頼したい」
そんな方は、やさしいお葬式がお勧めです。
業界屈指の低価格ながら、分かりやすく・丁寧な説明を徹底しており、その名の通り“やさしい”サービスが人気となっています。
なお、通常はお打ち合わせから火葬まで数日を要しますが、やさしいお葬式の1日プランであれば、文字通りお葬式が1日で完了します。
無駄なコストを最大限に削減することでスピーディー・低価格・高品質なサービスを実現させておりますので、「安かろう悪かろう」の心配はありません。
当日の内に見積りが完了しますので、お急ぎの方も予め葬儀社を決めておきたいという方も、是非資料請求をしてみてはいかがでしょうか。
兄の葬儀で利用させていただきました。
父母の葬儀では兄が全て手配してくれていたので何も分からず…
やさしいお葬式様は大変分かりやすく何度もご説明してくださいましたので、安心して執り行うことができました。
また、葬儀の手配はこんなにも大変なものだったのか…と兄に改めて感謝することができました。
生前兄が望んでいた家族葬を選択したのですが、細かいプランニングや手配等をテキパキと行ってくださり、大満足です。
費用もグッと抑えることができましたので、やさしいお葬式様を選んで良かったと思っております。
兄もきっと天国で喜んでくれているでしょう。

安心の定額プラン
「葬儀コンシェル」

「寺院の手配はどうしよう…」
葬儀コンシェルであればそのような心配はありません。
お布施や心付けも含めた定額にて手配を承っています。
なお、資料請求のみでも「5,000円の割引」が受けられますので、予め葬儀社を決めておきたい・自分らしいお葬式にしたい、という方にお勧めです。
残った家族に迷惑を掛けたくなかったため、できることは自分自身で決めておこうと考えておりました。
「終活」といえるほど大層なものではありませんが、遺産の分け方・所有物の処分などは予め子供たちに伝えておくことにしたのです。
そのようなことを考えていたときに「そういえばお葬式はどのようなものにしよう」とフッと頭をよぎりました。
“子供たちを迷わせてはいけない”という思いよりも、自分自身がどのような最期を迎えたいのか、といつからか考えるようになります。
色々な葬儀社から資料を取り寄せましたが、葬儀コンシェルさんは家族葬から一般層まで幅広く取り扱っており、何よりも料金がリーズナブルな点が非常に魅力的でした。
まだまだ長生きするつもりですが、肩の荷が下りた気分です。

故人の個性を重視
「東京葬儀」

故人が好きだったものや職業・趣味等をお葬式にする「形式にとらわれない葬儀」が人気の東京葬儀。
✓ハワイが好きだった母のためにピンク色の生花を使用したい
✓車が好きだった父のために車の形をした棺桶を使いたい
✓動物園に努めていた夫のために「動物」をコンセプトに
といった“全ての個性”に対応する家族葬で、故人を尊重したいご遺族から支持されています。今までには無かった斬新なコンセプトで故人を明るく・楽しく送り出すことが出来る葬儀社と言えるでしょう。
野球好きなおじいちゃんのため、野球をコンセプトにしたお葬式を挙げさせていただきました。
1日目をお通夜、2日目は家族のみで告別式を行いましたが、お通夜は野球好きな方が沢山お集まりくださり、まるで野球場のような明るい雰囲気の中でお別れすることができました。おじいちゃんも天国で満足してくれていると思います。
この度は素敵なお葬式をご提案下さり、本当にありがとうございました。

故人が家族葬を望むことも
家族葬が人気である背景には「格式を重要視する」よりも「個性を尊重する」という時代の変化があることは前述した通りですが、選ばれる理由はそれだけではありません。
“別居”“老人ホームに入居中”“介護を受けている”といったように、家族や生活の形が多様化したことにより、故人が大規模な葬儀を望まないケースも増えてきています。
ご遺族の希望だけでなく、故人の意思を尊重することも非常に大切です。
葬儀社へ頼む前に行うべきこと
「どのようなお葬式にするべきか?」
こちらにつきましては必ず事前に決めておくべきです。
葬儀社によって特徴や強みが異なりますので、故人又は残されたご遺族がどのようなお葬式を望んでいるのかを整理してから依頼するようにしてください。
人が亡くなるのは非常に悲しいことですが、納骨や遺産分割、遺品整理など、残されたご家族が行わなければならない手続は山のように存在しています。
悲しみを堪え「やらなければならないこと」をしっかりと整理・把握するようにしましょう。
悪徳業者に注意

高齢者を狙う詐欺は古くから多く存在していますが、最近では著しく高額な葬儀費用を請求するケースが増加しており、国民生活センターが警鐘を発しています。
葬儀サービスに関する相談件数は年々減りつつありますが、それでも毎年600~700件ほど報告されており、詐欺被害の温床となっていることが分かります。
具体的事例としては、
・希望とは異なる契約を迫られてしまった
・頼んでいないオプションを付けられ高額な請求をされた
・必要な手続やアナウンスが行われなかった
等が挙げられ、ご遺族は短時間で決断を迫られることもあり十分な話し合いが出来ないまま契約を締結させられてしまうケースが多いようです。
増える互助会トラブル
互助会(ごじょかい)とは相互扶助のために作られた組織のことで、冠婚葬祭を目的とした互助会の場合、具体的には、月数千円~数万円を預けることで葬儀や結婚式等の出費が積立金より賄われるというシステムになっています。
しかしながら、実際には積立金の他に100万円以上もの費用を請求された、解約時に積立金の2割を取られてしまった等、国民生活センターに年間3,000件以上もの苦情が寄せられているのが現状です。
各省庁や市区町村でも警鐘を鳴らしており、注意が必要です。
加入の際は、「解約条件」「月々の支払いでどこまで保障されるのか」「追加料金は掛からないか」「互助会が解散(倒産)しないか」等を必ずチェックするようにしましょう。
少しでもおかしいと感じたら、直ぐに国民生活センターやお住まいの市区町村へ相談するようにしてください。
笑顔で見送るために

2018年に厚生労働省が発表した「人口推移(推計)」によると、平成30年度の出生数は92万人・死亡者は136万人となっており、日本は確実に人口が減少していることが分かります。それに比例し葬儀社は年々増え続けており、葬儀サービス・お墓の形式・供養方法は多種多様となりました。
騙されない、損をしない、後悔しないために、まずは葬儀に対する正しい知識を身につける事が大切です。そして、個性を重視する現代において、故人・ご遺族が共に納得し、笑顔でお別れできるような葬儀を是非見つけてください。